市制施行20周年を記念して刊行された「文藝よしかわ」。早いもので第3号の刊行となります。
今回も刊行にあたりまして小学生のお子さんからご年配の方まで幅広い年代の方からご応募いただき誠にありがとうございました。
さて、第3号のテーマは「大切にしているもの」です。
応募された方々からも「素直な気持ちで書けるテーマだった」や「幅が広く少し書きにくかった」など、様々なお言葉をいただきました。
今回のテーマを決めるにあたり、今までのものを継承したほうがよいのか、もしくは範囲を絞ったり広げたりして今までとは違ったものにした方が良いのか、「文藝よしかわ」のある意味分岐点になるものでもあったので、非常に難しいと感じたことを今でもよく覚えています。
第1号のテーマである、「吉川の景色」「将来の夢」。そして昨年、第2号の「家族」「吉川」。これらの作品にもう一度目を通したところ、家族に対しての思いやりや幸せを望む志を立てた作品が非常に多くあることに着目し、そこから「郷土」や「仲間」「思いやり」などのテーマの素案を出しました。
そして、これらを包括し、かつ作者がストレートな思いを描くにはどのようなテーマが良いかを検討した結果、今回のテーマに行きつきました。
「大切にしているもの」は人それぞれです。読んでいてほっこりするようなものから確かに!と改めて考えさせられるものもありました。
また、年代によって考え方や感じ方が違ったりと幅広い作品が掲載されています。初号や第2号とはまた違った「文藝よしかわ」を堪能できるのではないでしょうか。
今回、応募していただいた皆様、そしてこの本を手にとっていただいた皆様。この機会に皆様の「大切にしているもの」を見つめ直し、書く愉しさ、読む愉しさ、そして考える愉しさに触れていただければ幸いです。
文藝よしかわ第3号を刊行するにあたり、選考編集委員並びに編集協力者の皆様、そしてご応募いただきました皆様に感謝申し上げて、結びとさせていただきます。
中原恵人